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09p:いただきます
「ほい、出来たぞ」
「待たせたな」
二人が作った朝ご飯が次々と食卓に置かれていく。
「うぇ…野菜炒め…」
「好き嫌いは行けませんよマスター。はっはっは」
イリヤの苦々しい声をバーサーカーがたしなめる。
「それじゃ、いた」
食事を始める一礼を―
「ちょおおぉっと待ったあああぁぁ!!」
ハイテンションと一言で掃き捨てるには難しい、お祭りに最適な声が響く。
「おぅ、藤ねぇ」
「おはようございます、藤村先生」
「あ、桜ちゃんおはよ~。じゃなくて士郎!
どうしてお姉ちゃんを待たずして朝ご飯を食べようとしてるの!」
藤ねぇはご立腹のようだ。
「忘れられてたのよ、タイガは」
「すまん、忘れてた」
「ぐっ…イリヤちゃんならまだしも士郎まで…
まぁいいや早くご飯食べよごはーん!」
遅れて来た身のくせに何を言うか。
「はいはい、じゃあ」
「いただきます」
「頂きます」
「いただくわ」
「頂こう」
「いただきますっ」
「…頂きます」
「いただきまーすっ」
「頂きましょう」
「うふふ、いっただっきまーす!」
言葉は違えど食事はいっしょ。
衛宮家の朝がはじまる。
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