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02p:戦友、同居人
と、標準男子高校生にとって珍しい思考を巡らしつつ布団を畳んでいると、
「おはようございます、シロウ。今朝も早いですね」
いつものように、金髪碧眼の少女が声をかけてきた。
「おはよう、セイバー。お互いいつもより早い寝起きだな」
彼女の名前はセイバー。
第五次聖杯戦争では、最優のサーヴァントと呼ばれ、俺、衛宮士郎(エミヤシロウ)のサーヴァントで、共に闘った騎士王。
「そうですね、いつもはシロウの方が遅いのに」
「…む、それは否定出来ないな」
「昨夕も土蔵で鍛練をしていたのですか?それにしては早い方ですが」
「あぁ。今日は変な夢を見ちまって」
途端、セイバーの目が心配に代わった。
「だ、大丈夫だって。昔のように精神的外傷的な夢じゃないんだから」
「それならいいのですが…」
そんな話をしながら歩いていたらもう食卓に着いていた。
「今、お茶淹れるから。セイバーはのんびりしててくれ。俺は朝飯の下ごしらえをするから」
そう言って湯を沸かし始めた。
「私も手伝いましょうか?シロウ一人にやらせるのは申し訳ない」
そう言って彼女は立ち上がる。
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