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03p:会話
「いいっていいって。セイバーはまったりしててくれ、つまみ食いなんてされちゃかなわん」
少し皮肉を混ぜてみる。
「なっ、私はつまみ食いなど無礼な行為はしません!食べるなら食卓で、というのが―」
予想通りの反応。
戦闘ばっかだった聖杯戦争時は考えられなかった生活…
やっぱり反応してくれる人がいるのはいいもんだ。
「聞いているのですかシロウ!」
セイバーが声を荒げて抗議してくる。
「大丈夫、ちゃんと聞いてるって。よし、このくらいでいいかな」
味噌汁の出汁をとって、魚を焼く前の味付け、肉野菜を刻み…
「むぅ…今日の鍛練は厳しくしますからね!」
「えぇっ!?それはあれか、武装するのか?」
「愚問です。真剣は流石にシロウが死ぬので竹刀ではなく木刀で」
木刀でもまともに当たったら骨ぐらい折れるんだがなぁ…
「うぅ…ま、いいか」
それだけ自分が強くなるのだから。
―衛宮士郎は、未だにセイバーとの鍛練を続けている。
本来は聖杯戦争の時、サーヴァント相手に<時間を稼ぐ>為に、セイバーから提案されたものだった。
最初はやはりものの見事にめった打ちにされたのだが、
やはり慣れはすごい。
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