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7.悲しき愛の誤解 第7話 ★
第7話 君が好きなのは、俺に抱かれることだけだ ★
「君の言葉など……。今さら俺が信じられると思うか? 君のことで信じられるのは、この体の反応だけだ」
「そん、な……。……ふあぁ、あん……っ」
快感に耐えようとしているクリスティーナを嘲笑うように胸を激しく揉み込んだあとで、レスターの手は早急に下へと滑り落ちていった。
「ひ、あぁ……」
下衣を避け、いつの間にか固く閉じてしまっていた太腿の間に手が滑り込み、クリスティーナはびくりと身を震わせた。
すでに熱を持ち、そぼ濡れている秘裂の間を、レスターの手がぐちゅぐちゅと音を立てて乱暴に掻きまわす。
「ぃ、ぃい……、やあぁ……」
秘裂の中でぷくりと立ち上がり存在を主張している淫らな真珠を、レスターの指が捕まえる。
そのまま指の間でぐりぐりと強くしごかれ、クリスティーナは大きく声を上げた。
「ひ、ひああ……!」
「俺の右手でこんなにも感じて濡らしているくせに、左利きのその男をまだ好きだと思っているのか? その男の左手よりも、俺のこの右手の方が君を知っている。……どこを触れば感じるか、どの程度の強さで刺激してやれば悦ぶのか……そして、君がどんな風に俺に扱われたがっているのかもな」
秘処の中で陰核を強く捕らえて蠢く手が速まり、指が内部深くへ差し入れられる。クリスティーナは、脚をガクガクと揺らした。
「や、やめてぇ……。……い、ぃぁあんん……っ」
肉芽と膣内とを嬲る早急な愛撫に、あっという間にクリスティーナは絶頂に達してしまった。
びくびくと体を痙攣させながら、クリスティーナは目の前のベッドの中に脚をもつれさせるようにして倒れ込んだ。
こんな風に怒り任せに乳房や秘処ばかりを攻められ、短時間で達せさせられてしまったことに傷ついて、脱がされかけたコルセット姿のまま、クリスティーナはベッドの上で自らの身体を抱くようにして身を縮めた。
小さく嗚咽を漏らしながら、クリスティーナはベッドを包む絹のシーツに熱い涙をいくつも沁み込ませた。
「うっ、うっ……。こ、こんな……」
泣いているクリスティーナに構わずに、いまだビクビクといやらしく痙攣している下肢を、レスターがぐっと掴んだ。
「……⁉」
「まだ終わりじゃないぞ、クリスティーナ。自分だけがよくなれば終わりではないことは、よくわかっているだろう?」
「嘘、や、今は……っ」
思わず首を振ったのだが、レスターは止まらなかった。
絶頂の余韻にまだ震えているクリスティーナの尻を両手で捕まえ、高く持ち上げて自分の方へと引き寄せる。
レスターによって四つん這いのような体勢を取らされたクリスティーナは、彼の目の前に剥き出しになった尻を必死に隠そうとした。
「駄目ぇ、見ないでぇ……!」
しかし、抵抗も虚しく、レスターの手はクリスティーナの尻の肉をぐっと掴んで、その重なり合った二つの膨らみを無理やり大きく開かせた。
その奥にある、達したばかりでいやらしくヒクつき、しとどに濡れている秘部を、レスターにまじまじと見られる。
尻の狭間に隠された陰部が強引に左右に広げられ、レスターの指がつぷりと刺さった。
「……ぁん……っ」
ベッドに両手を着いたまま、クリスティーナはびくんと背を反らせた。
半泣きのまま、クリスティーナはせめてとレスターに小さな声で懇願する。
「……まだ、そこ、び、敏感で……。……す、少し、休ませて、くださ……」
「駄目だ。君のここは、そんなことは言っていない」
そう言うと、レスターは滾るように熱を帯びてすでにしっかりと固くなった自らの肉棒を取り出し、ぐいっとクリスティーナの濡れた陰部に押しつけた。
達したばかりで酷く感じやすくなっているそこを、レスターが陰茎の先端でぐりぐりとこじ開けていく。
「や……、あぁっ」
陰部の過敏な反応に、クリスティーナはわななくように身を震わせた。
何とか耐えようとシーツに着いた手を握り込んだのだったが、徒労に終わった。
レスターが、炎のように熱くいきり立った自分のものをクリスティーナの最奥まで捻じ込んでくる。
嫌だと思っているはずなのに、……ぐっしょりと濡れ込んだそこは、あっという間にレスターの陰茎に与えられる刺激に蠕動を始めてしまう。
「ふぁ……、ぅぅ、ひんん……」
喘ぎ声を低く上げながら、クリスティーナは涙を零した。濡れて甘く疼いている秘裂を固くて熱い男根に貫かれ、こらえようもない快感が全身を走る。
これでは、レスターの言っている通りだ。
クリスティーナの中は、彼のものに貫かれるのを待ち詫びていたかのように、嬉しそうにうねうねと蠢いている。
「ん、んんぅ!」
掴まれた尻が彼の腰としっかりと合わさり、我知らずクリスティーナは、自分の秘部を貫いているレスターの脈打つような感覚に神経を集中してしまっていた。
抵抗をやめたクリスティーナに、肉棒を奥まで飲み込んだ膣口を見下ろしながら、彼はやわやわとその尻を撫でた。
「君のいやらしいところが丸見えだぞ。隠さなくていいのか? クリスティーナ」
「ぁ、だっ……、あぁ……、んっ」
答えようとして開いた唇から出たのは、淫らな甘い声だけだった。
ふっと笑い、レスターはクリスティーナの尻を掴む手に力を込めて腰を打ちつけ始めた。
「それどころじゃないか。こうなってしまうと、君はいつも酷く正直になるな。……ほら、クリスティーナ。こういうのはどうだ?」
言葉と同時に尻をぱちんと叩かれ、クリスティーナは喉を震わせ声を上げた。
「ひあぁっ……⁉ ……あ、あぁんっ……」
「いやらしい声を立てて、ずいぶんと気持ちよさそうだな。仕方ないか。さっきから、君のここは嬉しそうにヒクついて、よだれを垂らしっ放しだものな」
尻を叩きながら続けられるレスターの陰部への攻撃に、クリスティーナの体は抗いようもない快楽を覚えた。そんなクリスティーナに、レスターは言った。
「君が好きなのは、その左利きの男ではなくてセックスだろう。はっきり言ってみたらどうだ? 俺に抱かれるのが好きでたまらないと」
「‼」
レスターが自分をどう思っているか知り――。
互いの陰部を激しく重なり合わせたまま、クリスティーナは目を見開いた。
すぐに首を振り、否定の声を上げる。
「ち、違っ……!」
「じゃあどうして、ここをこんなに濡らして、淫らに腰を振っているんだ? 君の初恋を奪った左利きの男がこの浅ましい姿を見たら、きっと軽蔑するぞ。こんな身体になって、今さら俺から離れられると思うなよ。……こんなにも淫らな君を愛することができるのは、この俺だけだ」
「やっ、違、違うの……、……んんっ! ……わ、わたしがっ、好き、なのは……っ」
喘ぎ声に混じって、クリスティーナは一瞬躊躇った。
自分のような女が彼に想いを伝えるなど、という不安を思い出したのだ。
想いを告げれば、レスターはますますクリスティーナを軽蔑するかもしれない。
――いや、それ以上に、こんな風になっている時ではなく、ちゃんと彼を見つめられる時に、彼と向かい合って、この想いを伝えたかった。
拒絶されるにせよ、迷惑がられるにせよ……。
……けれど、今はもう状況を選んでいる場合ではなかった。
「んふ、んあぁ……っ」
止めどなく唾液が零れる淫らな口で、他の男を今も想っているなどとは絶対に誤解されたくないと、本当の気持ちを懸命に言葉にする。
「わ、わたし、が、愛している、のはっ……。あんっ、レ、レスター様、だけ、です……!」
「クリスティーナ……!」
苛立ったように、レスターはクリスティーナの背に覆い被さり、ぶるぶると不規則に揺れる二つの乳房を後ろから掴んだ。
「ひあぁ!」
「君は、いつまでその嘘を続ける気なんだ。君の嘘には、もううんざりだ。君が求めているのは、この俺にこうして抱かれることだけだ」
「っ……‼」
目を見開き、クリスティーナはぽろぽろと涙を零した。
怒りに満ちたレスターの声に、最初の晩に彼についた嘘がどれだけ罪深いものだったのかをクリスティーナは思い知った。
嗚咽交じりに、クリスティーナは必死に声を繋いだ。
「ち、違うぅ……。……本当に、あっ、あなたを……」
けれど、クリスティーナの声はそこで途切れた。
このまま絶頂に達すれば、彼に二度とこの思いを信じてもらうことはできなくなる。一途にそう思い込み、クリスティーナは意志の力を総動員して震える腰を引こうとした。
けれど。
「逃げるな、クリスティーナ!」
すぐにレスターの手に尻をガシッと掴まれ、いやらしくうねる膣の最奥まで一気に陰茎で貫かれてしまう。
クリスティーナは、ついにビクビクと身を震わせた。
「ひ、あ、いああぁ!」
達したくないと切望していたはずなのに、感じきっていたクリスティーナは、簡単にその一撃で絶頂に昇り詰めてしまった。
我慢していた分、全身を走る快感は稲妻のように凄まじく、クリスティーナは泣きながらよだれの粒をいくつもシーツに零した。
けれど、クリスティーナが激しく果ててしまったというのに、なおもレスターの攻撃の手は止まらなかった。ガツガツと乱暴に腰をクリスティーナに打ちつけ、陰核を指で捻り上げ、もう一方の手で乳房を揺すぶる。
「あっ、や、あぁっ。も、ゆ、許してぇっ」
泣きながら首を振ったが、その願いが聞き入れられることはなかった。
レスターによって連続して何度も激しく絶頂に達せられ、ようやく解放された時には、クリスティーナは悶絶するようにしてシーツの海へと沈み込んでいた。
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ここまでお読みくださって、本当にありがとうございます!
また、スターをくださった方や本棚に追加してくださった皆様、とても励みになっています。
次回からエピローグ前の最終章に入るので、最後までお付き合いいただけたら
嬉しいです。
5/26~別作品のアップも開始する予定ですので、そちらも読んでいただけたら嬉しいです。
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