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プロローグ 転生、、、したのはなぁぜなぁぜ?
今目の前で起きていることを一言で言うとしたら、、、
は?
だろう。
現在、目の前にはトラックがある。そしてその運転手は寝ており、信号無視をしたくそトラックのせいで引かれる間際だ。
何故こうなっているのだろうか。
あ、自己紹介をしよう。僕は白崎永多。13歳の男の子。中学一年生だ。今日は夏休み明けの学校初日でまた学校か、、、とうんざりしていた。今日は家を出て、普通に登校していた。もちろん信号を確認してしっかり安全に登校していた、、、なのにだ、、、
そして今へと至る。ここまでで質問ある人〜。ないですね〜。
じゃないやん。なんでこうなるん?
脳内に溢れたのは友達にいじられる僕、、、あっ、、、ろくな記憶ねぇ。いやもっといい記憶あっただろ、、、
そう思っていたところ、次の瞬間にはトラックに轢かれていた。
思い残すこと、、、は特にないかな。
あ、でもしっかりとした友達と最後に話したかったなー。
あ、それにあのゲームまだ1人攻略してないんだけど、、、いやぁ、まだ死にたくなかったなぁ、、、いやもう後悔しても遅いか。
さて、思考が上手く出来るうちにもっとやり残したこと考えるか、、、あ、ちょっと感覚が消えてきたや。
あー、、、死ぬのか。彼女、、、いたけど、、、残してきちゃったな、、、心配してくれるかな、、、いまから僕どうなるんだろ。異世界転生かな。いい世界に転生出来ないかな、、、それとも、完全に死ぬのかな、、、嫌だなあ、、、あ、もう感覚ないや、、、来世はいい世界に生まれますように、、、
そうして彼は死んでいったーーーーーーーー
「ーーーーーーーーお、、、、おい!ウル!早く起きろ!朝だぞ!今日は剣の修行の日と言っただろう!」
突如として、何かが聞こえてきた。
(うるさいなぁ、、、もう死んだんだから、、、静かにしてくれよ、、、あ、もう生まれた感じ?あれ、でも体が動く、、、それに目も見える、、、赤ちゃんじゃない?、、、もしかして、、、異世界転生(魂融合型か)!?)
そう思いながら目を覚ます。目の前には怯えているメイドらしき人が一名と父親らしき人がいた。だが、父親を見て一つ思った。
(ん?ウル?それにこの人、、、どこかで見たような、、、指名手配犯だっけ?)
そんなことを思っていると、父親らしき人が声を荒げながら、
「いま何時だと思っている!聖騎士団長のレミリー様に来てもらったんだぞ。どれだけ騎士団長に剣を教えてもらうことが光栄なことだと思っている!早く準備してレミリー様をお迎えするのだ!わかったな!」
そう言うと、彼は出ていき、メイドと僕だけが部屋に残った。そしてメイドを見ると、、、
「ひ、ひぃ、す、すみません!『ウル様!』」
怯えながらそう言った。
(ウル、、、それにレミリー、、、いや、やっぱりこの世界さ、、、『煌めき学園』だよね?あの乙女ゲームの)
そう、ウルといい、先程の親といい、レミリーといい、前世でやっていた乙女ゲームの下っ端の1人の名前と聖騎士団長の名前が同じだと思った。
「ね、準備って言ってたけど、何すればいいの?」
「へ?」そんな気の抜けた声が返ってきた。確かウルは気が短いやつだったと思うが、結構やんちゃだったようだ。
「と、とりあえず着替えて、剣を持って庭に行けば良いかと、、、と、というか、、、あ、あの怒らないんですか?起こさなかったこととか、、、」
「ん?あぁ、そんな怒らないよ。別に、起きなかった僕が悪いからね」
そう言うと、ちょうど着替えを持ってきたメイドに対し「ありがとう」と言って、服を受け取り、着替えると、先程からいたメイドと服を持ってきてくれたメイドがポカンとしていたので、「ど、どうしたの?」と聞くと、
「「あ、いや、な、なんでもないです!失礼します!!」」
と言って顔を赤らめながら去っていった。なんだったんだろと思いながら、机の上に置いてあった、剣を手に取ると、廊下に出て、庭へと向かった。聖騎士団長レミリーに会うために。
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