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第四章 侵入者
その日は疲れていたのかそのままベッドで寝てしまっていた。
時計を見ると夜の12時。
どうり部屋が暗いわけだ。
ベッドから体を起こすと思いっきり欠伸をした。
眠い。まだ眠れる。
頭痛は相変わらずだけど、それ以上に疲れていて眠すぎる。
そう思いながらベッドから片足を着いた時、目の前で動くものが見えた。
ーーー何?!
身体が硬くなる。
動くものはドンドン近づいて来る。
5m‥‥ギィ‥‥1m‥‥‥ギィ‥‥1cm。
暗闇に慣れた目にその物の姿をしっかりと捉えた。
そこには、人の顔があった。
『きゃああああああああ?!』
パニックに陥って、咄嗟にベッドの下に隠れてしまった。
心臓がバクバクと爆発しそうな勢いで動く。
目がバッチリ覚めてしまった。
恐怖でガタガタと震える。
ーーー変質者が家にいる!!
姿は見られていませんようにと願いながら息を潜める。
窓を開けて寝ないし、ドアの鍵だってちゃんと閉めた。記憶だってある。
なのになんで?どこから入って来た?
訳もわからずこのまま出ていってくれるように祈る。
どのくらいの時間が経っただろう。
眠気とはすごいもので、この状況でもしっかり寝てしまっていた。
気付いた時には朝になって、男の姿は無かった。
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