第八章 住職

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第八章 住職

 住職はまだ若く、30歳そこそこに見えた。  確かににイケメンだ。  目を瞑って静かに聞いていたが、全てを聴き終えると、喋り始めた。 「それでいいんですか? 何か未練があるんじゃないですか? 思い出してください。 未練を取り除かない限り成仏は出来ません」と帰されてしまった。 ーーーそんな。話くらい聴いてくれても。  彼の未練と言われても、彼の事は何も知らない。  ベッドを貸しているだけの関係。  彼の事を知りたくなった。  彼と話がしてみたい。
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