異音

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異音

以前暮らしていた中古物件では色々な異音や、いるはずのない人の気配を感じて引っ越しを余儀なくされた。 音や気配の原因がなんだったのか、未だに俺たち家族はわからないままだ。 「パパァ。ここが次のおうち?」 一人娘のカナが大きな目を輝かせて小さな一軒家を見上げる。 「そうだよ。今日からパパとママとカナが暮らすお家だよ」 小さいけれど駅からもスーパーからも近くて、立地もいい。 ここを探すのには苦労した。 そうして手に入れた家はやっぱり中古物件だったけれど、以前の家から少しでも早く引っ越したかった俺たちに迷っている暇はなかった。 「よかった。これでもう変なことに悩む必要はないのね」
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