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景品
数時間後、カラオケ大会は大盛況のもとに終了した。すでに会場となった墓地には太陽の光が注ぎ込み、静かな朝を迎えていた。あの熱気はどこに行ったのやら…。
墓地のそれぞれのお墓に目をやると、カラオケ大会の賞品らしき果物やお菓子が山盛りで置かれているところがあった。
一方、松木と書かれた、どんよりしたお墓には棒状のお菓子が1個だけ置かれていた。
「ホーホー、ポッポー、ホーホー、ポッポー」
電柱にとまった鳩がどこか寂しそうに鳴いている。
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