第18話鈴木柚里絵

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第18話鈴木柚里絵

声優、アイドル、東大卒忍者の鈴木柚里絵ちゃん。ゴキさんは柚里絵のなかに村田美夏ちゃんの面影を重ねていたのかもしれない。 2021年10月31日。目黒のバーで鈴木柚里絵の誕生日会が催された。ライブで柚里絵に会うのは2015年3月6日のペニンシュラホテル以来になる。柚里絵が3時間だけバーのママをやる形式だった。会費は3000円。誕生日プレゼントのアメリカの哲学者マイケル・サンデルの著書、「What Money Can't Buy」を添えて渡した。 柚里絵は嬉しそうに、 「写真撮ってもいいですかー?」と豪志の横に並び、柚里絵の友達に撮ってもらった。 7年前の記憶とSNS等で見る柚里絵はテコンドー、躰道黒帯で割りと強そうな印象を持っていたが、この日逢った柚里絵は小柄で華奢で胸とかは大きいんだけどとても細身な感じを受けた。 160cm49kgの柚里絵と175cm90kgの豪志では倍近く違うのだからそれも当然かもしれない。この日の柚里絵は写真撮影以外は塩対応で豪志と話すこともなく宴の終わりを迎えた。 2022年4月6日。あやかんぬの公演から2日後。神田多町の貸し切りバー「エデン」に柚里絵に会いに行った。柚里絵の親友、早稲田大学東洋哲学科卒で大手企業に勤めるアメリカンフットボール選手の佐々木洋宣くんも一緒に1日店長をしていた。ボディガードの意味合いもあるのだろう。184cm115kgの佐々木くんを並べてきたのは、柚里絵もかなり豪志を意識してのことだと思う。 この日は話を聞きつけた柚里絵目当ての男たちがかなり集まっていた。日本橋で整形外科を営む「ためになる授業」にも出演したというイケメンドクターや自称IQ160の会社員など、めいめい柚里絵にアピールしていた。 豪志は口を挟む間もなく黙って話を聞いていたのだが、袴姿に着替えた柚里絵がときどき豪志に手を振っていた。
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