第1話原病院退院

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第1話原病院退院

2020年10月6日、原病院を退院した。コロナ禍の最中で、一発勝負、二度と原病院には引き返せない条件で、故郷の千葉県松戸市のグループホームに向かった。ケースワーカーのキシダさんとトモヨちゃんが自動車で松戸市まで送ってくれたのだ。 原病院を退院するときはみんな名残りを惜しんでくれた。原病院医院長の原淳子先生に、 「25年後。70歳になったらまたお世話になりにきます」というと、 「アナタのことは一生面倒見るわ」と言ってくれた。 副師長のスガくんには、 「25年後。スガくんが理事になった頃また会いに来るよ」というと、 「俺もその頃には病棟のひとつも任されているかな(笑)」と笑っていた。 担当看護師だったクリハラくんは駐車場まで見送りに来てくれて、 「根岸さんのこれからの人生の成功を願っています」と言ってくれた。 松戸市のグループホーム「S松戸」では、サービス管理者のヨシオカさんという女性と何人かの世話人さんで迎えてくれた。 来てみると、とてもキレイな建物で、部屋も個室で6畳あり、管理者さんも世話人さんもみんな感じが良かった。何よりコロナ禍でも、外出規制がほとんどないのがありがたかった。群馬ではずっとコロナで缶詰で精神的に参っていたので。
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