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「ありがとうございました〜。またご利用くださいませ。」と、ひたすらレジをこなしていく。 営業事務を退職して、近くのスーパーでレジの仕事を始めた。 契約社員にしては給料も文句がない。 アパレルみたいに接客して売上を伸ばすのは苦手で、レジだと何もしなくても勝手に客が来る。 長蛇になってもひたすら捌いたらあっという間に退勤時間になっている。 時には暇な時間もあるけれど、そんな時は食品の賞味期限チェックや品出しをして、季節感を出すために掲示物を作ることもある。 店長には「若い子なりのセンスでお店を可愛くしてね」と言われているけれど、27歳はそんなに若くない。 夜の時間帯に入ってる大学生の若い子の方がよっぽどセンスがあるのに。 「加藤さん、レジ交代なので代わります」と、栗色の髪を後ろにまとめた大学生のカナちゃんが来た。 「おはよう、カナちゃん。あとはよろしくね」と伝え、バックヤードに戻る。
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