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「ここはどこだ?新居の時は、桜が見えて目の前には、家しかなかったはずなのに、、、、、」
俺は、理解が追いつかなかった。
俺だけが、別世界から来たかのように賑わい続ける繁華街、空には、花火が打ち上げられていた。あんなに静かだった景色が一夜にしてこんなになるなんて
すると、さっきの猫が、俺の膝に擦り寄ってきた。
「どう言うことなんだよ。おい猫!説明してくれ!俺今どこにいるんだ!目が覚めたらこんなことに、、、、」
「ここは、魔界堂にゃ」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
猫が喋ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
俺は、腰が抜けて尻もちをついた。すると猫は、表情ひとつも変えずにこう言った。
「この部屋は、魔界堂に続く通路だにゃ。君は、この部屋に引っ越してきた
大平裕くんだにゃ?」
「なんで俺の名前を?」
「ここに引っ越してくる人は、大抵名前がわかるにゃ」
「そうなのか。俺より前にもここにいた人もこの魔界堂を見たのか?」
「もちろんにゃ!けど、中々人間は、怖がってすぐ引越しちゃうにゃ。
でも君がくる前の前の住人は、長かったにゃ!四年ぐらい住んでたにゃ」
「そりゃいきなりこんな所に来たら怖くて引っ越すよな。前の住人は、どんな奴だった?」
「引っ越してきた当初は、大学生だったにゃ。小説を書くのが好きで出版したりもしたらしくてにゃ、、、」
「へぇー小説書いて出版してたのかすげえ!」
「名前が確か、、、、、、、、、さいとう 銀次って名前でやってる小説家だったにゃ」
「斉藤銀次!!!!!すげぇじゃん!俺、斉藤銀次先生の家に住んでるってこと!すげぇえええ!俺ファンなんだよ!小説何冊も持ってるし!!!!!」
「銀次は、よくこの魔界堂に出てきて小説のネタを探していたにゃ」
「斉藤銀次さんもここに来てこの景色を見てたのか、、、すご、、、、い、、、
ん?あれ、なんだか視界が、、、、」
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