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「周りでそんな物騒なことが起こっていたなんて知りませんでしたよ……あれ?美海さん。私がどうして絡まれていない事を知っているんですか?」
「一度マーチ先生に他の弟子も頻繁に絡まれているのかと聞いたんです 『多かれ少なかれ絡まれるけれど、赤の弟子は絡まれんよ。赤の魔法はデタラメで悪戯っ子だから、そんな弟子にも何かしら施しているにちがいないから、周囲が警戒して手を出さない』がマーチ先生の見解ですが、まさか1度も従属者ださえ近寄ってもなかったとは想定外でした」
そこまで聞き納得した。悪戯っ子は別として、デタラメな思考をしているから相手を怖がって手を出せないと言うのが本音なんだろう。
「なるほど。私にとって赤自体が防御壁だったんですね」
「ね、そこが赤さんの弟子であるうらやましいところ」
「私は防御を減らしてもいいので常識をほしいです」
「ふふ、赤さんはマーチ先生でも手が焼けると相談に乗ってあげるようにと言われているから、何か困ったことが有ったら言ってね」
「はい。よろしくお願いします。私も美海さんの役に立てることが有ったら何時でも……」
「それなら居り言って頼みたい事が有るんだけれど」
「はい?」
かっこよく言い終える前に、美海さんにセリフを中断され宙ぶらりんになり変な声で答えてしまった。
「教えてもらいたいことがあってお昼誘ったの」
「はあ?私に何か聞きたいことでもあるんですか?」
学力や魔術においても優秀な美海さんから、何かしら教える事なんてないと思っていたから正直驚いた。
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