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「いいね。こう云うなんで捨てられたのか分からない代物に良い値がつくんだ」
そのオルゴールを磨き、クライム・Bに渡すと、大人とは思えないほど大喜びした。
そして冷凍庫からポッキンアイスを出して、綺麗に分けてくれた。
「いいかぁ?社会のお勉強だぁ。もぉ一度、アイスが欲しいなら、どうする?簡単だな。今日のことを学習し、再びお宝を見つけだす。な?」
異様に真剣な目つきだった。
フクロウを超え、もはやヨタカの様な不気味な瞳だった。
昔近所に住んでいた、自称催眠術師のおじさんも、こんな眼をしていた。
「君達はよくやったんだ。安日給に不平を言わず、自分の意志で、楽しんで、今日の分をやりきったんだ。いいかい?大人はこれから君達に、周りのせいにするな!、と大声で責任を負わせてくる。少し熱くなるが、俺はそんな大人が嫌いだ。そう云う奴ほど、環境に、政治に文句をつけるんだ」
ここでヒートアップし過ぎたことに気付き、クライム・Bはポッキンアイスを取り出した。大人気なく、二本とも食べた。
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