ユア

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「ユアさん、読めないからなのか、人の話をかなり聞いていて。どうでもいいことまでしっかり記憶してます。が、金取られたときは眠いからなのか集中力なくて、会話も途切れ途切れ。それで住職には読み取れないようです」 「…書くこともできないのかもな」 「たぶん、字を書くの見たことないんで…そうかも」 全く気が付かなかった。いつも客に連絡先書かせてた。 「このこと、住職に…」 「ご苦労様」 裏口から勝手に住職入ってるし! 「なにかわかったか?」 「はい、お話しします」 先程見たことを、そのまま伝える。 「なるほど…。そういうことか。彼女に危害を与えた連中は、排除してもらえるそうだ」 「え、排除?」 「このエリアでは、森山以外はいらないということだ」 森山とは、友人の隼人も入ってるヤクザのこと。 「親父、ヤクザとつるみすぎるなよ」 「まぁ、そこまで深くはない。悠星、総合病院について調べてくれ」 「えー、何科があるかって?」 「いや、直接電話して確認だ。文字の読み書きができない知り合いがいる、と話すんだ」 「はー、わかった。外で電話する」 悠星さんはしぶしぶ外へ。
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