見たくないもの

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無理やり目覚めることができた。これ以上見たくないから、起きておこう。 しかし、いつの間にか寝ていて、また夢を見た。さっきと場面が違うようだ。 「…これ、あんたじゃないか?」 「…え、え?」 「家出したって言ってたけど、親御さん探してるって…。うちの跡取りになるのはいいけど、しっかり話したほうがいい」 「…探してる…俺を…」 やめてくれ。 「親だから、やっぱり愛情はあったんだよ」 は?泣いてる?はぁ?俺との約束は? 「…そんなに、俺のこと」 おいこら。 お前の立場、わかってるのか。 「一度帰ったほうがいい、ですよね…」 は? はぁ!? やめてくれ。そんなことしたら、お前はどうなる? 俺との、約束… はぁ… 目覚めが悪い。とりあえず住職に相談だ。 「おはよう、雪見。珍しいな」 朝食中の、坊主たちもいる間にいた。 「住職、ご相談があります」 「いいだろう。私の部屋で待ちなさい」 「はい」 どうしたら、いいんだ。俺がまた北海道に行って止めるべき?
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