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翌日も普通に仕事して、また夢を見た。
兄貴に説教される、同じ夢。
その翌日に、隼人から、朝っぱらから電話があった。
「…なに」
「雪見、お前に借金させたダチが見つかって…」
「そう、か…」
「兄貴たちにひでぇ目に遭わされてるかも…どうする?助けるか?」
「いや、いい」
「え?」
「友達は、今は隼人だから」
「雪見…。それで、お前はもう借金のために働かなくていいようになりそうだぞ。…だから、会えなく…」
「ならねーよ!いつでも会えばいいだろ?俺…今を大事にしたい。隼人と遊びたい」
「…そうは言ってもな…ヤクザだし」
「関係ない!俺は雷さんとも、隼人とも会うからな!絶対!」
「うるせぇな…」
「あ。兄貴から連絡入ってる」
「え?早川の?」
「たぶん」
「さっさと出ろ!」
「わかった。じゃ、また」
「おう」
兄貴と久しぶりに話すなぁ…。
「はい」
「天野さん」
あれ、これは、兄貴じゃない。今のキャバクラ仕切ってる早川さんだけど、若い方だ。
「なんですか」
「借金は、借りた本人が見つかったから、払わなくてよくなった」
「隼人から聞きました」
「早っ。仕事は辞めろ」
「…はい。辞めます」
「で、今月働いてた分は、今日渡すから。いつもの仕事はじまる時間帯で…」
「わかりました!ありがとうございます!」
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