思わぬ拠点と調査

1/9

13人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ

思わぬ拠点と調査

「僕達は心誠学園の者です。僕は鈴木航と申します」 「私は諸橋香澄です」 「…俺は千夜保」 「僕は山村凌だよー」 「あー、オレはね、松田康二(まつだ こうじ)」 「松田康二さんって…もしかしてマッドサイエンティストの松田博士ですか?!」 鈴木が驚きの声を上げるが、俺達3人は、はて?と思っていた。 「あれ?!君、鈴木くん…だっけ?オレの事知っているの?」 「はい!昔、化学と地学に精通した学者さんとしてテレビに出てた方ですよね?!子供の頃、憧れていたんです!」 鈴木は珍しく興奮した様子で松田…博士と喋っているが、俺達は会話に着いていけねー。 俺は小声で香澄に言った。 「松田博士だって。知っているか?」 「私は名前位なら…。でも、まさかこんな軽い感じの人だとは思わなかったけど」 確かに博士って言ったら、白衣を着た爺さんを思い浮かべるな。 「そんな偉い人がどうしてこんな所にいるのー?下には何があるのー?」 山村の疑問は最もだった。 「あー、そりゃあ不思議に思うよねー。君達、4人?なら、全員こっち来て」 松田博士は、そう言うと頭を引っ込めた。 見ると階段が続いている。 山村が床板を置くと階段を降りていく。 次に足を引きずりながら鈴木が後に続いた。 「千夜くん、大丈夫?」 「ああ。ゆっくりなら降りれそうだ。香澄、先に行けよ」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加