思わぬ拠点と調査

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「それは生き残ったオレ達、大人がすることであって、一介の高校生に過ぎない子供の君達がすることじゃない」 博士の正論の前に俺達は何も言い返す事が出来なかった。 「だけど…」 博士はそう言って苦笑を浮かべる。 「スペースガードセンターが救出に来るまで、という期限付きなら、オレの助手って事で手伝ってくれると有り難い。暴動が起きてる程だからね」 「それでは、僕達が救助された後は博士はどうなさるおつもりですか?」 俺もそれは気になった。 「研究結果をスペースガードセンターに渡して、ここに残るよ。センター員の何人かが復興を進める為に残ってくれるだろうからね」 それを聞いて俺達は少しだけ安心した。 「それに化学の実験の内容によっては、惑星の近くを浮遊している隕石を引き寄せる事もあるんだよ」 てえ事は俺の予想は、あながち外れてねーのかもしれねー。 「只、それが今回の原因になるかは、今川の話と実験に使っていた物を照らし合わせて研究してみるしかない」 博士はそう言うと何やら準備を始めた。 「これから君達の高校へ一緒に行くよ。今のままじゃ研究材料が少な過ぎる」 「宜しくお願い申し上げます、博士」 俺達は頭を下げた。 5人で高校に戻る道すがら、市街地を移動している時に思わぬ出来事に遭遇した。
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