誤差の範囲と言われても

「あんな賑やかでかわいい彼女がいるなんて。羨ましいぜまったく」

彼女？

「おいおい、彼女じゃないって。
ただ家が隣で」

「だからなんでいつも否定すんのさ？誰もそうは思ってないぞ浜谷。どっから見ても相思相愛じゃねーの」

相思相愛？そうしたいわい！

「分かってるだろうけど、あの子を狙ってる奴はたくさんいるんだぜ？
でもみんなお前らの夫婦漫才を見て諦めてるんだよ。最笑ちゃんとコンビ組めるのはお前しかいないってな、師匠」

「誰が師匠だ」

「とにかくさあ、あの子はお前がちょっと手を伸ばせば届く場所にいるはずだよ」

手を振りながら去って行く広石の後ろ姿。
背が高いから当然だけどこいつも脚が長い。
羨ましいのはこっちの方だ、座高を代引き発送で送り付けてやりたい。もちろん返品不可、レビューは星一つで。

「あら、広石くんと浜谷くん、何してるの？」

「ああ早瀬さん、あのね浜谷が身体測定でね、プフッ」

こらあああああああああああ！