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やって来た"わたし"は、わたしにそんな顔が出来たのかと思うほど不機嫌そうな顔をしている。
"わたし"はアカシとなってしまったわたしのことを頭のてっぺんから足の爪先までジッ……と観察した後に口を開く。
「おい、アオイ。ボクの顔で阿呆面を晒すな、名誉毀損だぞ」
この人を馬鹿にしたムカつく言い方は……。
「あんた、もしかしてアカシなの?」
我に返り問いかけると、"わたし"は頷く。
「そうだ」
「そ、それってもしかして、わたし達……、」
その"最悪な答え"を口にしたくなくて言い淀んでいると、"わたし"の姿をしたアカシがきっぱりと言い放つ。
「ボクとお前はいれかわっている」
眩暈を覚え、その場へ崩れ落ちる。
アカシなんかの体に自分の精神が入ってしまっていることも、わたしの体にアカシなんかの精神が入ってしまっていることも、その両方が嫌で嫌で、嫌過ぎてたまらない!!!!
「最低っ! 何でこんなことになるのよ、気持ち悪い!!」
そう叫んでわたしは頭を抱えた。
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