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 街を脱出し、広い平原に出た。車が珍しいのかドラゴンや他の魔物も上手く引き付けてこれた。ただ空を飛んでる以上、追いつかれるのは時間の問題か。 「ミツグ、モットツヨソウナノオクレヤス」 「強そうなの?」 「コノヨウヂツ、キモチダイジ。ツヨソウオモウホド、ツヨクナリンス」  強く思えば強くなる。つまり自己暗示みたいなものか。  よーし、こうなりゃ大奮発だ。  青森遮光器土偶! 秋田なまはげ! 神奈川鎌倉大仏! 滋賀信楽焼たぬき! 徳島阿波木偶人形! 熊本おばけの金太! 沖縄シーサー像!  それらが前の五体よりも更に巨大化し、ドラゴンを迎え撃つ。  それはまるで、リアルな怪獣映画を特等席で鑑賞している気分だった。
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