シャルロッテ様の憂鬱

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クララに告げると妹のレオノーレの元に向かう。 (どうしよう、どうしよう、どうしよう…彼の事を思うと落ち着かない…)  レオノーレ自室 「姫様。シャルロッテ様がいらっしゃいました。」 侍女のエマがレオノーレ皇女に告げる。 「お姉様が?お通しして?」 レオノーレはパッと表情を明るくさせると椅子から立ち上がり、重厚なローズウッドの 扉に向かった。 「レオ急にすまない。」 「ロッテお姉様!」 嬉しそうにシャルロッテの胸に飛び込む。 「体調はどうだ?」 「はい、最近は発作も出なくて体調も良いのですよ?」 レオノーレ第三皇女 13 歳 生まれつき心臓に疾患を持つ。 大公の末の姫で愛らしく誰にでも好かれる。 「エマすまない。人払いを」 シャルロッテにそう言われたエマは微笑み 「どうぞ、ごゆるりとお過ごしくださいませ。」 と退室して行った。 ガチャ、と扉が閉まるのを確認すると 「今日はどうなさいましたの?」
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