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大きなアメジストの瞳をシャルロッテに向けた。
「レオ…どうしよう、」
いつも冷静な姉が動揺しているのを察したレオノーレは
「お姉様!とりあえず座って、落ち着きましょう?」
シャルロッテの両手を取ると、ソファーに導いた。
「お茶をどうぞ。今淹れたばかりで手をつけてませんから」
と、紅茶の入ったカップとソーサーを渡す。
「あ、ありがとう。レオ。」
コク、と一口飲むと深呼吸をするシャルロッテ。
「父上や母上には相談出来ないし、兄上には面白がられるから絶対知られたくないし、口が堅くて誠実な人間といえばお前しか頭に浮かばなかった。」
「はい。ありがとうございます。」
「その、何だか、自分が自分でなくなった様で、」
「何がございましたの?」
シャルロッテは泣きそうな顔をレオノーレに向けると
「とある、殿方を好きになって、しまったらしい、」
と心の内を明かした。
「ま、まあぁ…」
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