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狂喜乱舞する心とは裏腹に、氷の様な表情で
「…ロッテでいい。」
と言ってしまう。
「ではロッテ様、ご用件は何でありますか。」
「えっ?」
「はっ?」
イヤ、あんたが呼び止めたんでしょうが?と不思議がるマリウス。
思わず後ろで控えているクララを見ると、え?Why?てなポーズをしていた。
(そういえば、私は何で彼を呼び止めたのだ?)
ああ、行ってしまう。そう思った刹那身体が勝手に行動していた。
「あ、えー、交戦用訓練装置システムで解らない部分が有って、」
「はい。どの部分でしょうか?」
と聞くと分厚いマニュアルを開いた。
(どの部分も何も最初から聞いてないから、わからんし。)
「その、改めて時間を取って貰ってもいいか?」
「ええ、構いません。ご都合の良い時にご連絡ください。」
再び折り目正しくお辞儀をすると去って行った。
(どうしよう…)
「戻る前にレオノーレの所に寄る。」
「はい。」
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