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エピソード3:いわゆる魔法少女見参ってやつ
夜・・・
昼間、学校で色々あったせいか、とにかく眠い。
私は本間先輩の指示通り、新たなブルースターを枕元に置いて寝ることにした。
夢の中・・・
昨日の続きとばかりに、私は学校の廊下にいた。
「とにかく自分の教室に行かないと!」
私は自分の教室である2年B組を目指す。
「遅刻ですか!いい度胸ですね。」
教室の扉を開けて入った途端、例の教師が待ち構えていた!
「出たわね!この前みたいにはいかないわよ!
『青く輝く幾千の星たちよ!我に力を!変身!!魔法少女ダイナマイト♡マリン!』」
久しぶりに呪文を唱え、早速変身する私。
「な、なんですかこの服装は!校則違反です!」
た・・・確かにミニスカひらひらのとんでもなく恥ずかしい服装なので、あえて冷静に突っ込まれるととても悲しい!
ブンッ
間髪入れずビンタをしようとする井桁教師!
「と・・・とにかく応戦しなきゃ!」
私はロッドを力を込めて握った。
すると青い光の刀身が出現した。
どうやら、以前と同じ能力が仕えるようだ。
「そんな危ないもの学校にもってきてはいけません!」
ブンッッッ
井桁教師はさらに速度を上げてビンタをしようとする。
「い・・・言ってることがいちいちまともで戦いにくい~でも、いっけー!ブルースター・スラッシュ!!」
私の光の刃が教師を一刀両断したはずだったが・・・
「この程度ですか・・・」
確かに手ごたえがあったのに、井桁教師は傷一つなくその場に立っていた!
「ええっ?どういうこと!」
私が呆然としていると・・・
「おいおい!いつまでこの調子なんだ!」
「いつも以上に苦戦してますね・・・」
装備を整えたカイナ姫と青雷騎士チャンチーが現れた。
「なんですか!君たちのそのけったいな服装は!今すぐ制服に着替えなさい!」
彼女らの姿を見てさらに怒りがヒートアップする井桁教師
「うわっ、初めて見るがコイツは戦いにくそうだな~。
が、このままじゃやばいな。加勢するぞ!」
「了解です!」
カイナ姫は槍を、チャンチーは大剣を構え、井桁教師に向かって行く。
「よろしい、私の注意を無視するとは!あなたたちから"教育"します!」
なんと教師も二人に向かって行く!
「いきます!青雷弾!」
チャンチーの左の掌に生み出された雷の玉が教師に向かって飛んでいく!
「なんですか!スタンガンなんて危険な物を学校に持ってきてはいけません!没収です!」
パーン
「そして指導です!」
パーン
井桁教師は雷をビンタ一発で消滅させ、さらにもう一発をチャンチーにお見舞いする。
「きゃっ!!」
防御がまにあわず、そのまま壁にめり込むチャンチー・・・
むちゃくちゃすぎる!どんだけの威力だ?
「おい!チャンチー無事か?ならばこうだ!炎の蛇よ!のたうち焼き尽くせ!参の秘槍!炎蛇腕(えんじゃかいな)!!」
呪文を唱え終えた瞬間、槍の先から蒼い炎の蛇が現れ、井桁教師に向かって行く!カイナ姫の得意の炎の技だ!
だが・・・
「火遊びは言語道断です!」
パーン
「うそだろ・・・」
井桁教師は襲いかかるすざまじい炎をいとも簡単にビンタ一発でかき消したのである。
「おしおきですっ!」
パーン
「え?うわっ!」
ビンタで弾き飛ばされるカイナ姫・・・
「え?二人とも・・・」
それなりに強いはずの二人が、登場直後に屠られているというトンデモナイ状況を私はよく呑み込むことが出来なかった。
「君たちには心底失望しました。ここまで悪さをするとは・・・これは本格的な指導が必要です。」
すべての攻撃が無効化された今、なすすべがない私ににじりよる井桁教師
「あわ、あわわわわ」
パニックになる私・・・
「マリン、強制解除だっ!」
「え?了解!とにかくやってみる!」
カイナ姫の声に応えるよりも早く、私は無理やり目をこじ開けた・・・
これはこれで結構しんどい・・・
気が付けば視界に私の部屋が広がっていた・・・
「なんとか脱出できた・・・」
額にひどい量の汗をかいていた。
なんだかんだで時計はもう朝の七時半をさしていた・・・
「し・・・しんどい・・・」
そういいながら私は登校の準備を整えるのであった・・・
翌朝の通学路・・・
あらら・・・
チャンチーと本間先輩に遭遇したが、二人とも仲良く左手首に包帯を巻いていた。
どうやら捻挫したらしい・・・
「奴は危険すぎる。一刻も早く倒さないと・・・」
「確かにそうですね。下手をするとこのままでは死人が出るかもしれません。」
「でも・・・どうしたら・・・」
「リンリン!話があるアル!」
三人で歩きながらそんな話をしているところに突如現れたのは、
クラスメイトの孫宙奈であった。
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