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エピソード4:いわゆる強化ってやつ
「みんなごめんある。黄金郷の実験体が逃げ出したある。」
「ええっ?どういうこと?」
ここは放課後の生徒指導室・・・いつもの四人とソナの組み合わせで話をしていた。
ちなみに彼女はさらに別の世界黄金郷の統治者でもあったりする。
「黄金郷では魔法生命体であるホムンクルスの研究をしていたあるが・・・危険な研究のため、すべて廃棄したある。」
「ホムンクルス??」
「そうある。」
「まさか、その研究の第一人者はロザリアじゃなかろうな・・・」
急に嫌な顔をする本間先輩
「その通りある。」
・・・ちなみにロザリアは天才的な頭脳を持つ魔女で私達と戦ったことがあったが、その力を誤った方向に用いたためにすでに消滅してしまっている。
「やっぱりか・・・アイツのことだから破棄するふりして隠してたんだろ・・・」
「確認するすべがないあるが、その可能性が高いある。」
「で・・・それを夢想界に隠していたホムンクルスが、何らかの拍子で勝手に活動を始めた・・・という事ですか?」
「チャンさすがある。私もそう考えるある。」
「で・・・どうすれば・・・」
結局それである。
状況が分かったところで対策が立てなければ意味がない。
シーン
今までの会話が嘘のように途切れてしまったが、再びソナが口を開いた。
「・・・錬金術で生み出されたものは、錬金術で倒すしかないある。」
「え?どういう事?錬金術師にでもなれと?」
「リンリン、その通りある。リンリンに錬金術師の力を与えれば、ヤツを倒せるかもしれないある。」
「え?ソナじゃダメなの?」
「わたし、現段階では夢想界で戦うすべがないある・・・」
そういえば、ソナは別世界では変身し、戦う事が出来たが、今回は状況が違うようだ・・・
「ダイナマイト♡マリンに変身後、指輪の力が解放できれば、"錬金の衣"を身に着けることができるある。」
「うーん、今指輪を渡されても、夢想界で出現されられるかな?」
「おそらく、ダイナマイト♡マリンなら大丈夫です。逆にこの能力を持つもの以外は無理でしょう・・・」
突如ぐんPが口を開く。
そうとなればそれに賭けるしかない。
私は、ソナから精巧な細工が施された金色の指輪を受け取り、夜を待つことにした。
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