孤独

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孤独

 佐藤咲はクラスで一人だけ浮いていた。サイトの中でも咲が悪口を言っている事になっている。  深井も何であんな嘘を言ったんだろう?咲はいつも考えていた。  佐藤咲を孤独にしているのはクラスメイトだけではなかった。担任の先生まで佐藤咲を無視するようになったのだ。  そして、他の先生までが佐藤咲をまるで見えない生徒のように扱った。  「学校ぐるみで私を孤独にさせる?何で?」 佐藤咲は昼休みの長い時間の孤独が1番辛かった。  一人でいられる場所〜そうだ。体育館の裏なら誰も来ない。皆んなの視線が痛い。  佐藤咲は体育館の裏に向かった。 するといつもはいない体育館の裏から話し声が聞こえて来た。「誰かいるのだろうか?」 咲は仕方なく教室に戻ろうとした。 咲にとってその声は聞き覚えのある声だった。  美奈ちゃんと深井?何であの二人が? 私はその時、確かに聞いた。深井が「ありがとう。お小遣いうち少ないから助かるよ」 加藤美奈も「いいのよ。遊園地の話し咲ちゃんにしてくれてありがとう。これ一万円」 それを聞いた咲は「美奈ちゃん遊園地の事は美奈ちゃんが仕組んでたの?サイトももしかして?何で?」 美奈は言った「何でって咲ちゃん。咲ちゃんは私が転校して来た時から私と友達になりたがってたよね?私、気づいてたよ。私達友達だよね?ずっと友達だよね。だからね二人の間に誰も入って来てほしくなかったの。咲ちゃんは私だけの友達だから。クラスの皆んなが無視しても私だけは咲ち ゃんの友達だよ。だから安心してね」 佐藤咲は初めて加藤美奈に恐怖を感じた。 咲は震えながら言った「先生達までも?どうやって私を無視するように仕向けたの?」  加藤美奈は言った「先生の借金を私が立て替えてあげたり、物欲を満たしてあげただけ、親は私の言いなりだからね」 咲はこの時誕生日のプレゼントももしかした? そんな思いが頭をよぎった。
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