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15年前
15年前私はまだ小学校6年生だった。
「はい、皆んな席について今日は転校生を紹介します。皆んな仲良くしてね。それじゃあ加藤さん入って来て」
担任の山川小百合がそう呼ぶと6年1組のクラスのドアを開ける音がした。
彼女は小柄な可愛い子だった。でもどことなくしっかりしているようにも見えた。
「では、加藤さん簡単に自己紹介をお願いします」
加藤美奈は「はい、加藤美奈です。東京の新宿からこちらの川越に越して来ました。皆んなと早く仲良くなれたら嬉しいです」そう言った。
そして彼女はたまたま空いている私の近くの席に座った。
この時、クラスメイトは「新宿だって〜。都会か〜いいな〜」
「新宿って大きいビルとかいっぱいあるよね〜」
当時私達はまだ子供だったので東京に憧れていた。
暫くすると美奈は小柄で可愛らしい容姿の見た目よりずっと大人っぽくてしっかりしていて頭がいい子だと誰もが思うようになっていた。
クラスの男子にも分け隔てなく仲良くしていた彼女は見た目よりずっと活発だった。
勉強もスポーツも何でもこなす彼女はいつの間にかクラスの人気者になっていた。
私はどうしても加藤美奈と友達になりたかった。
帰り道が同じ方向の私は加藤美奈に声を掛けた
「帰り道同じ方向だよね?一緒に帰ろう」
これが悪夢の始まりだった。
私はいつもクラスの4人と遊んでいた。
その4人の友達の中に加藤美奈を入れた時から徐々に4人の関係が崩れていった。
美奈は狂った異常で恐ろしい人間だった。私と仲良しグループの四人がおかしいと感じたのは加藤美奈が四人のグループに入って仲良くなってから直ぐの事だった。
初めは些細な事から始まった。
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