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青い小鳥
そんなひとりに、有名なプロデューサーがいた。特にひろみを気に入って、何かと支援を申し出てくれるようになった。もちろん、まゆにもだ。
彼は優しい妻との間に子どもが出来ず、頑張っている二人に何かと便宜を図ってやりたいと願っているようだった。二人は密かに『足長おじさん』と呼んで、慕うようになっていった。
一年も過ぎて19になろうとする年のある晩、舞台のゲネプロを終えてまゆが戻ると、ひろみがまゆの部屋で泣き崩れていた。
その10ヶ月後、ひろみは女の子を出産した。
その1ヶ月後には、まゆも女の子を出産した。
二人の赤ちゃんはとてもよく似ていて愛らしく、また一緒に働き始めると、働いている間は賄いのおばさんや年配のホステスが、可愛がって相手をしてくれたりと皆んなから愛情を注がれる平和な日々が続いた。
また二人の出産祝いにと、『足長おじさん』が青い小鳥を一羽づつプレゼントしてくれたので、小鳥の囀りとともに子どもは育っていった。
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