2 エターナルへ

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ヒィぃぃぃぃ! それっていずれは私も殺されるのでは!? 覚悟はとっくにして居たと思っていたものの、シャンベルゼ様の口から直接聞くと、何だか震えが込み上げてしまう。 死は… 怖く無いと… あれほど思っていたのにも関わらず… シャンベルゼ様は氷の城へ入っていく。 私はそれに続く。 「ところで、フイオラッテ侯爵家では、娘にそんな粗末なドレスしか着せないのですか…?」 私のグレーのお葬式のようなドレスを指差してシャンベルゼ様はおっしゃった。 ゔっ! やっぱりダサかったわよね? 私の持っているドレスの中では1番マシなんだけど… 「も、申し訳ございません…! 父はドレスには疎くて…」 私は適当に誤魔化した。 幽閉されていたなどとは言えない。 「そうですか… ここではあなたに似合うドレスを用意してあります。 どんな贅沢も構いません。 宝石も好きなだけ買うと良いでしょう。」 シャンベルゼ様はおっしゃった。 どんな贅沢も良いなんて… 「さぁ、早く中へ。 凍えてしまわないうちに。」 「は、はい…!」 私は中へ入った。 龍模様のブラックの絨毯が敷かれた長い廊下が見える。 シャンデリアも龍を形どり、置かれた壺も龍模様だ。 「おかえりなさいませ、シャンベルゼ様!」 次々と使用人が挨拶する。 「こちらへ、ローラ。」 シャンベルゼ様は挨拶を返しつつ私を部屋へ誘う。 そこは開けると暖炉がこれでもかと燃え盛り、かなり暖かかった。 「寒いですか?」 いや、だから、暑いってば! とは言わず… 「いいえ…」 とだけ答えた。 早速お風呂に入ったけれど、暑いので、シャワーだけにした。 うーん、さっぱり♪ 湯から上がると、豪勢な料理が用意されていた。 ビーフステーキ、骨付き鶏肉、そら豆のポテトサラダ、クリームシチュー、ミートパイなどなど… 「ちょっと少なかったですかね?」 「い、いいえ!」 私はあまりのご馳走によだれを垂らす。 「良かった、では、どうぞ。」 と、言われた途端私はナイフとフォーク、スプーンも使わずに手づかみした。 ゴリっゴリっ、ゴクン! 骨付き鶏肉を手で持って肉を剥ぎ取り、飲み込んだ。 ビーフステーキも歯で引きちぎった。 氷神様は呆気に取られて見ている。 が、そんな事は気づかない。 クリームシチューの皿を抱えて一気飲みして、やっと落ち着いた。 数分後、ハッとする。 「やだ! 私ったら! ご、ご、ごめんなさい。」 「いや、良いですが、そんなにお腹が減っていたのですか? 家で食事は?」 「実は… 私はここに来るまで屋敷の中で幽閉されていたのです…」 私は真実を言った。
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