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転生者同士の結託
「そっか……マリー、転生者だったんだ。じゃあ、今までの人生虐げられてきて、辛かったでしょう?」
マリーも転生者だった。
それを知ったら、急に心が痛くなる。
マリーの生い立ちはゲーム内ではサラッと流されているが、とても壮絶だ。
童話・シンデレラをなぞったような物語なのだが、マリーの継母もなかなかな悪役なのだ。
継母はマリーが王立学校へ入学するのを幾度も阻止しており、マリーを奴隷のように扱ってきた。
彼女のことを人でなしと思っているのだが、ある日、通達に応じない継母の元についに王立学校から使者が来て、そのままマリーを攫ってくる。
かくして、マリーが王立学校に転入してきたところから、ゲームが始まるのだ。
「ええ。でも、希望があったから。私は王立学校へ転入して、王太子様と結ばれるんだって、思ってたから……。だから、平気でした」
「そう……」
平気、といえる強かさに、苦しくなる。思わず顔を歪めると、マリーが微笑んだ。
「そんな顔しないでください」
「でも……私は恵まれた環境で育ってきた。マリーとは、全然違う。転生してるって気付いたのも、ついさっきブラン様が目の前に現れたからなの」
「……"推し"って仰ってましたもんね。………でも、何でブランなんです?」
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