甘いため息ーーイケないお兄さんは好きですか?4

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 外見と言われ、改めて金髪の彼を見てみた。 「モデルやってた時期もあるんだぜ」  容姿に自信があるらしく、お気に入りらしい角度でこちらを見返す。偽物の青い目は大量の嘘を宿し、やはり信用に当たらない。 「それもコネですか?」 「はぁ?」 「私の好きな人はもっとカッコいいですから」  この状況下で和樹お兄ちゃんの話を持ち出すのは、私自身を奮い立たせる意味がある。  そのまま景気づけにグラスを飲み干す。 「ーーはぁ、ご両親が健在なうち孝行した方がいいですよ!」 「いきなり何? 説教かよ。あ、そうか、果穂チャンは両親を亡くしてるんだっけ? それで幼馴染の兄貴に援助して貰ってるんだよな?」 「そ、そうですけど?」 「俺がよく行く居酒屋やバーで、その兄貴が女に囲まれてるのをよく見掛ける。人違いじゃない、瑠美が弟と似てるって言ってた」 「……」 「その顔からして果穂チャンが好きな奴ってアイツ? ふーん、あんな女遊びし慣れてる男が好きな訳。俺が言えた立場じゃないけどないけど相当遊んでそう」  小気味よく2本目を開け、半分をまた私のグラスへ。 「和樹お兄ちゃんは女の人と、その」 「そりゃあ1人、2人はお持ち帰りしてるんじゃない? じゃなきゃ飲みの場行かない」  スナック菓子やサラダを開封し、勧めてくる。 「果穂チャンはお兄ちゃんとシタ?」 「え?」 「あれーーまさか和樹お兄ちゃんとシテない?」  嘘でしょと付け加え、大袈裟に驚く。 「女として見られてないんだね、果穂チャン。好きな相手に異性として扱われないなんて惨めだね、可哀想〜」
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