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この酷い口内炎と、喉の詰まった感で、糊状にしたご飯も、喉を通らない。
茶碗蒸しの卵部分と、小さなプリンしか、食べられなかった。
口内炎の痛み位は、我慢できるが、この喉を塞ぐ様な感じは、何だろう?
翌日、娘夫婦は、この連休中に、どうしてもしなければならない事で
県外に出かけた。
その日から、私の喉は完全に塞がってしまい、何も呑み込めなくなった。
唯一食べられていた、あのプリンさえ、喉を通らなかった。
水も飲み込めず、終いには唾液すら飲み込めず、ティッシュで拭き取る。
する事も無く、ぼーっとテレビを見ていると、連休の所為か、どの局も
グルメ番組ばかりで、美味しそうな料理や、スィーツが
これでもかと、映し出される。
それを見ると、お腹は、ぐうぐう鳴るのに、喉は、塞がったまま、、、
そんな日が、三日過ぎると、ちょろっと、申し訳程度に出ていた
一日一回の、おしっこも、全く出なくなってしまった。
無理も無い、全く水が飲めないんだから、、、
吞気な私も、流石に、これはヤバいと思う。
ダンジョン一階の入り口で、もう、やられてしまうのか、情けないな~
これじゃ、ラスボス(癌)で死ぬ前に、副作用で死んじゃう事になる。
まぁ、それも運命なら、仕方ないけどと思う。
苦しい三日が過ぎ、5月5日を迎える。
娘夫婦も戻って来て、何時もの日常になった。
その日の夕方、喉一杯だった塊が、少し緩んだ気がした。
試しに、温いお茶を飲んでみると、通った!!飲み込めた!!
飲み込む時に、喉は痛く、ほんの少ししか飲めない。
それでも、二時間おきに、少しずつ少しずつ、飲む。
そして、これなら、あのプリンが食べられるかもと、食べてみる。
食べられた!!嬉しい!!嬉しい!!有難う!!と
このプリンと、買って来てくれた娘に感謝する。
文字通り、水が切れて萎んでいた私の体に、見る見る水が行き渡り
ベットから、立ち上がれる様になった。
物を食べるという事は、こんなに大事だったんだと、痛感する。
そして、翌朝、おしっこも出た~~これも大きな喜びだった。
その喜びも束の間、プリン以外の物を食べると、糊状のご飯でさえ
喉を刺激し、咳が出る、その咳の刺激で、さらに咳が出て、止まらなくなる。
その激しい咳は、弱った体に堪える。
折角、喉の塊が緩くなり、何でも食べられると喜んだのに
また、プリンと飲み物だけの生活に、もどった。
副作用と言う魔物は、なかなか手強いな~~
それに立ち向かう武器も、防御する盾さえ持たない私
これから先、どんどん押し寄せて来る敵と、戦えるのか?不安だった。
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