入院する

5/8

8人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
三日目、肝臓の方は、大丈夫だったらしく、いよいよ抗がん剤の投与となる。 ベットの横に、脈拍やら、酸素量やら、血圧やらを計る モニターが持ち込まれ、私の胸に、心電図を計る機械が ペタペタと取り付けられ、モニターに繋がれる。 万が一の、緊急事態に備え、二つの機械が、壁に取り付けられ ナースさんは、透明なシールドで、顔を覆い コロナの時に良く見ていた、防護服を、身に着ける。 「随分、厳重なんですね~」と、言うと 抗がん剤が、掛かるのを防ぐ為だと言う。 そんな危険な薬を、今から、この身体に投入すると言うの? それなら、あんなに沢山の副作用も出るはずだよね~と ちょっとビビる。 10:30~11:00 吐き気止めの点滴 11:00~11:30 吐き気止め、アレルギー予防薬の点滴 11:30~12:30 ドセタキセルの点滴 12:30~14:00 カルボプラチンの点滴 14:00~15:30 生理食塩水の点滴で、終わり 長時間なので、途中で、モニターを外し、食事を取って また、点滴を続けた。 途中、何事も無く、無事に第一回目の投与が終わった。 点滴中は、暇なので、色々な副作用に会う自分を考えてみる。 手足は、腫れて重く、擦り傷や切り傷の血や、鼻血も止まらず もろくなった皮膚は、あちこち裂けて 髪の毛は抜け落ちて、落ち武者の様になり 腫れあがった口では、何も言えず、うめき声だけで 痺れている手や足で、よろよろと歩く、しかも日光は駄目なので 暗くなった中で、、、その姿は、まるでゾンビだった。 ゾンビになっちゃうのか~~と、ちょっと悲しい。 ん?待って、今は、二人に一人が癌になると言う時代だと聞いたわ。 すると、人口の半分は、ゾンビ?違うよね~ 私の周りで、ゾンビになっている人なんて、見た事も無い。 当然だ、抗癌剤を、投与しなくても、手術だけで済む人だっているし 副作用が、出ない人だっているのかも、、、 私も、そうだと良いけど、元々アレルギー体質だから、無理だろうな~ 等と考えながら、夕食の時間を迎える。 どうした事か、それまで完食していた食事が、半分も入らない。 あれだけの量の点滴で、お腹が一杯なのか? 早くも、抗癌剤の副作用なのか? 私の身体の、歯や、膝、腰などの悪い部分に、鋭い痛みが駆け抜ける。 それ以外は、何事も無いが、うるさいBさんの音に悩まされて、眠れない。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加