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三日目、肝臓の方は、大丈夫だったらしく、いよいよ抗がん剤の投与となる。
ベットの横に、脈拍やら、酸素量やら、血圧やらを計る
モニターが持ち込まれ、私の胸に、心電図を計る機械が
ペタペタと取り付けられ、モニターに繋がれる。
万が一の、緊急事態に備え、二つの機械が、壁に取り付けられ
ナースさんは、透明なシールドで、顔を覆い
コロナの時に良く見ていた、防護服を、身に着ける。
「随分、厳重なんですね~」と、言うと
抗がん剤が、掛かるのを防ぐ為だと言う。
そんな危険な薬を、今から、この身体に投入すると言うの?
それなら、あんなに沢山の副作用も出るはずだよね~と
ちょっとビビる。
10:30~11:00 吐き気止めの点滴
11:00~11:30 吐き気止め、アレルギー予防薬の点滴
11:30~12:30 ドセタキセルの点滴
12:30~14:00 カルボプラチンの点滴
14:00~15:30 生理食塩水の点滴で、終わり
長時間なので、途中で、モニターを外し、食事を取って
また、点滴を続けた。
途中、何事も無く、無事に第一回目の投与が終わった。
点滴中は、暇なので、色々な副作用に会う自分を考えてみる。
手足は、腫れて重く、擦り傷や切り傷の血や、鼻血も止まらず
もろくなった皮膚は、あちこち裂けて
髪の毛は抜け落ちて、落ち武者の様になり
腫れあがった口では、何も言えず、うめき声だけで
痺れている手や足で、よろよろと歩く、しかも日光は駄目なので
暗くなった中で、、、その姿は、まるでゾンビだった。
ゾンビになっちゃうのか~~と、ちょっと悲しい。
ん?待って、今は、二人に一人が癌になると言う時代だと聞いたわ。
すると、人口の半分は、ゾンビ?違うよね~
私の周りで、ゾンビになっている人なんて、見た事も無い。
当然だ、抗癌剤を、投与しなくても、手術だけで済む人だっているし
副作用が、出ない人だっているのかも、、、
私も、そうだと良いけど、元々アレルギー体質だから、無理だろうな~
等と考えながら、夕食の時間を迎える。
どうした事か、それまで完食していた食事が、半分も入らない。
あれだけの量の点滴で、お腹が一杯なのか?
早くも、抗癌剤の副作用なのか?
私の身体の、歯や、膝、腰などの悪い部分に、鋭い痛みが駆け抜ける。
それ以外は、何事も無いが、うるさいBさんの音に悩まされて、眠れない。
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