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柊大が私の上に覆い被さり、少し激しく
口づけをする。
激しい。
「んっ...はあっ...んんっ。」
「んんっ。はあ」
彼が耳と首筋と私の膨らみに触れ、
私の中に深く入ってく。
彼に包み込まれ、一瞬、茉梨に抱きつかれ時の感覚を思い出す。
抱き合ったあとに一緒にシャワーを浴びて
布団の中に潜る。
目を閉じ、柊大に包み込まれながら夜を味わう。
ーーー
「翠菖おはよう。」
爽やかな表情の柊大にドキッとする。
「しゅ、柊大おはよう。」
夜空のような深い黒とアッシュのツイストパーマに琥珀色の切れ長の瞳。
格好良い。
「朝ごはん食べよう。」
「うん。」
柊大と一緒に顔を洗う。
テーブルの上にご飯と卵焼き、鯖の味噌煮、
キャベツのお味噌汁、ほうれん草のお浸し。
『いただきます。』
キャベツのお味噌を飲んでたら
柊大が箸を置いて考え事をしてる。
星くんの事を考えてるのかな。
「今日、俺も翠菖も仕事休みだし、
Wolf moonに行く?」
「うん。」
食器を洗い、歯を磨いてキャラメル色のニットのワンピースに着替えてソファに座る。
柊大との時。
空の写真集を読んでると柊大が肩に寄りかかってきた。
「翠菖、愛してる。」
「私も柊大のこと愛してる...っ!?」
押し倒された。
「茉梨の事も愛してる?」
え!?
「愛してない。」
「ほんと?」
「うん。」
「そっか......。」
「うん。」
柊大がそのまま抱きつき、私の首筋に証を付ける。
「そろそろWolf moonに向かう?」
「うん。向かおう」
柊大のシルバーのミニバンに乗って
助手席から街並みを見る。
雪景色と夕暮れ通り。
Wolf moonまで15分。
コンビニに入った。
「翠菖、ちょっと待ってて。」
「分かった。」
5分後、柊大が車の中に戻ってきた。
「もし良かったら。」
ホット抹茶ラテとロールケーキ......。
私の好物。
「いいの......?」
「うん。Wolf moonまで距離があるし」
「ありがとう。いただきます」
柊大のさり気ない気遣いも大好き。
「どうぞ。煙草吸ってきていい?」
「うん。いいよ」
柊大が煙草とライターを取り出して喫煙スペースへ移動した。
抹茶ラテを飲みながらボーッとしてたら
雪がちらつき始める。
暖房が効き始めてくる。
しばらくして柊大が戻って来た。
「お待たせ。」
「う、うん。」
不意に頭を撫でられて顔が火照る。
星君にも同じ事したのかな?と考えてしまって嬉しさとマイナス思考が入り混じる。
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