第1話 柊

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"らーめん月風(つきかぜ)“ 県内限定のチェーン店。 『いらっしゃいませー!』 混んでる。 家族連れとご年配の方達が食べてる。 「何名様でしょうか?」 すぐ近くの御座敷の席に柊大と星君が座ってて手を振ってる。 「御座敷の席の男性達と一緒です。」 茉梨が答える。 「かしこまりました。」 「柊大、星くんお待たせ。遅くなってごめん」 「大丈夫だよ!翠菖ちゃん、柊大が翠菖ちゃん が居ないと寂しいよーっ。て言ってた」 「えっ?」 「言ってない!」 「ごめん。」 柊大が星君の隣に座ってる。 「失礼いたします。こちらお冷とおしぼりです」 『ありがとうございます。』と 茉梨と同時に答えたあとに二人の方を見たら 柊大が星くんに抱きついてて、彼が柊大の背中に腕を回してる。 「......。」 おしぼりで手を拭き、二人を見ないようにお冷を飲む。 「翠菖、25日に一緒に中央区のイルミネーションを見る?」 チラッと柊大を見ると、まだ星君とイチャイチャしてる。 「柊大と過ごしたい.....。茉梨、誘ってくれたのにごめん」 茉梨が落ち込んでる。 「そうだよね。大丈夫だよ.....」 「ご、ごめん。茉梨、前日にイルミネーション見よう」 「いいの?」 「うん。」 「待った。翠菖、クリスマスイブにイルミネーション見よう」 柊大が割って入ってきた。 「柊大.....。」 「柊大、茉梨と翠菖ちゃんの邪魔したらだめだろ。クリスマスイブは俺や鷹志朗達と一緒にパーティーしよう」 「分かった。翠菖ごめん」 「いいよ。」 「ありがとう。」 「どういたしまして。茉梨」 「ん?」 「あとで決める?」 「うん。」 茉梨の嬉しそうな表情がキュート過ぎる。 メニュー表を見て店員さんを呼び、 それぞれ味噌ラーメン、醤油ラーメン、担々麺、生姜醤油ラーメンを注文する。
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