久し振りの二人だけの時間

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すると僕の中でもアレンの欲望が弾けたのを感じて、僕はグッタリとアレンの腕の中に倒れ込んだ。 荒い呼吸音が響く中、僕はアレンの胸に顔を埋めて目を閉じた。 『トクトクトクトク』 早鐘を打つアレンの心臓と、荒い呼吸の音が響いて、1つに溶け合ったような気持ちになった。 「アレン」 「はい」 「大好き」 僕はアレンの胸に顔を埋めたまま呟き、ギュッと僕を抱き締めるアレンの腕の強さに安心する。 「俺も亜蘭を愛しています。俺が抱きたいと思うのは、亜蘭ただ一人です」 アレンの言葉に、涙が込み上げて来る。 「僕だって、抱かれたいのアレンだけだよ!」 「ふふふ……そうですか」 嬉しそうに笑うアレンの顔にキスの雨を降らすと 「亜蘭? どうしたのですか?」 驚いた顔をして、アレンが聞いて来た。 「アレンといるとね、愛しいって気持ちがいっぱい溢れて来るんだ」 僕の言葉に、アレンは驚いた顔をしてから泣きそうな笑みを浮かべ 「俺も、こんなに愛おしいのは亜蘭だけだよ」 こう答えてくれた。 嬉しくて嬉しくて 「アレン、ずっとずっと……一緒に居ようね」 と呟いた。 アレンは繋がったまま僕を抱き締めると、身体を反転させて 「こんなに煽られたら、今夜は寝かせて上げられなさそうですね」 そう言うと、キスを落として来た。 僕はアレンの首に抱き着き 「望むところだよ」 そう答えて微笑んだ。 ゆっくりと抱き合ったまま、アレンの腰が動き出してジワジワと快楽の波が僕を包み込む。 「あっ……あっ……」 アレンの背中に爪を立て、腰に足を絡ませてアレンが与える快楽に身を投じて行く。 僕はアレンの腕の中で、このまま朝なんて来なければ良いと……そう願ってしまう程に、幸せな一夜を過ごした。
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