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令が目を覚ますと、そこは白い天井でつまり病院に搬送されていた。
令は、ここ最近ずっと眠れなかった。
生きていてもしょうがないとすら思っていた。
生きることを止めたい。
生きることを今日で終わりにしたいと思っていた。
そんなある晩、天から黒装飾の女が現れた。
「代わってあげるから、あなたの健康な身体を私にちょうだい」
と言って黒いネイルの光る人差し指を差し出した。
「ああ。いいよ。」
と寝ぼけながら答えると、その人差し指は令の右手首を貫通して出血した。
確かに、出血したように令には見えた。
でも、失血はしていない。
あの黒装飾の女は誰だろう。
これは夢なのか。
でも痛みはない。
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