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名刺を受けとるとき、胸の谷間に全集中したのが行けなかった。
そう分かっている。すべて悪いのは俺だ。
俺は詐欺に遭った友人をよく馬鹿にしていた。
『お前等さ、ちょっと簡単に騙されすぎ、普通その場で会った知らない人の話を信じるか?』
『本当にお前等ちょろすぎだよ』
後からやって来ました、ブーーーーメラン!?
そう、ちょろすぎは俺でした……。
アイツ等はまだ真っ当な社会へと戻る事ができる。
でも、俺はもうできねーーーーー!?
なんで、なんで歌のあるテクニックがさ、妖と闘う武技になるんだよ。そんなのツブッタ―でもピックトーク、ニューチューブでも見たことも聞いたこともないんだけど。
都市伝説の都市伝説もイイところだろう。
いや、実際にそれを実行している俺が都市伝説か。
「うだうだと余計なこと考えてないで、いいから早く響かせなさいよ。悔しいけど、私の声では相手の攻撃を防ぐので精一杯なんだから。ちょっと、聞いてるなら返事しなさいよ」
「はいはい」
「はいは一回」
「……はい」
しっかし、さっきからうるさいな先輩は。
この女は2年先輩のレミー・アンジェラ、3級モンスターハンターだ。年齢不明、スリーサイズ不明。見た感じこれまたそこそこ胸は有る。防御系を得意としており、攻撃系には向いていないらしい。
つーか、どいつもこいつも性格が捻じ曲がってやがる。
顔の偏差値だけ一級品ってどういうことよ!?
詐欺だろ詐欺。
美人は性格が悪いってレッテルを貼ってもいい気がしてきた。
付き合うなら普通の女の子にしよう。
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