タカトのブギ―・トーン

5/10

3人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
名刺を受けとるとき、胸の谷間に全集中したのが行けなかった。 そう分かっている。すべて悪いのは俺だ。 俺は詐欺に遭った友人をよく馬鹿にしていた。 『お前等さ、ちょっと簡単に騙されすぎ、普通その場で会った知らない人の話を信じるか?』 『本当にお前等ちょろすぎだよ』 後からやって来ました、ブーーーーメラン!? そう、ちょろすぎは俺でした……。 アイツ等はまだ真っ当な社会へと戻る事ができる。 でも、俺はもうできねーーーーー!? なんで、なんで歌のあるテクニックがさ、妖と闘う武技(ブギ―)になるんだよ。そんなのツブッタ―でもピックトーク、ニューチューブでも見たことも聞いたこともないんだけど。 都市伝説の都市伝説もイイところだろう。 いや、実際にそれを実行している俺が都市伝説か。 「うだうだと余計なこと考えてないで、いいから早く響かせなさいよ。悔しいけど、私の声では相手の攻撃を防ぐので精一杯なんだから。ちょっと、聞いてるなら返事しなさいよ」 「はいはい」 「はいは一回」 「……はい」 しっかし、さっきからうるさいな先輩は。 この女は2年先輩のレミー・アンジェラ、3級モンスターハンターだ。年齢不明、スリーサイズ不明。見た感じこれまたそこそこ胸は有る。防御系を得意としており、攻撃系には向いていないらしい。 つーか、どいつもこいつも性格が捻じ曲がってやがる。 顔の偏差値だけ一級品ってどういうことよ!? 詐欺だろ詐欺。 美人は性格が悪いってレッテルを貼ってもいい気がしてきた。 付き合うなら普通の女の子にしよう。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加