タカトのブギ―・トーン

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「おいおいおい、お前はそれがいったい幾らすると思ってるのか分かってんのかタカト!?」 「いや……存じ上げませ……ひぃいいい」 やべ、武技に変換する首輪をまたぶっ壊しちまった。 「これで何度目だ」 「3度目で……ありあります」 「違うは6度目よ」 「なっ、おまっレミ!?」 「ふんっ」 少なめに言って誤魔化そうとしたのに、余計な告げ口しやがって。 「お前、いま私に嘘をついたのか? それとも記憶喪失か?」 「ひっ!? うっ、嘘が勝手に口から出ました」 「ほぉ~~そうか、勝手に出たのか」 「はっ、はい……」 「死ぬか? それとも……」 「そっ、それともの方でお願いします」 師匠はいっつも後半の選択肢を言わない。 でも、絶対に死にたくないので、俺はその選択するまで明かされない後者を迷わず選ぶ。 なんか一瞬不気味な笑みを浮かべなかったか? 「よぉ~~し、じゃあタカト。私をお姫様抱っこしたまま、アジトまで戻れ」 「えっ? おっ、おお、お姫様抱っこ? なっ、なんでまた」 「なんでもだ」 「ちょっと師匠、それじゃあアイツの罰、緩過ぎませんか?」 「いや、緩くはない。距離を考えてみろ」 「あっ……」 いや、ちょっと待て。 この場所から、アジトまでって軽く走っても2日はかかるんですけど……。 この状態のまま俺は道の往来を通り過ぎるのか? まあ、走れば人に姿は見られないで済むだろう。
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