プロフェッショナルX――魔皇帝城大移動、勇者から城を守れ!!――

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 オミズ建設――  それは魔界に於けるダンジョン建設を専門とする建設会社である。  この魔皇帝城を建設したのも彼等であり、一見、この状況解決に最も必要とされる筈であるが…… 「あいつら、見積もり段階で相当吹っ掛けてくるし、いざ工事となると下請け孫請けに作業を全部投げて予算の大半を中抜きしやがるし……  大体、この城がブロック構造になったのも、あちこちのダンジョン建設で余った建売パーツを寄せ集めた結果じゃねーかよ!!」  そう、魔皇帝が憤慨するほど、オミズ建設は悪い意味で有名だった……  だが、悪魔伯爵は引き下がらない。 「しかし、城の構造をよく知っているのも、設計したオミズ建設なのです。  すべてを彼らに任せれば、我々は他のことに戦力を集中できると言う事です……」  そう言われ、渋々納得する魔皇帝…… 「これは背に腹は代えられぬか……  して、城の移動の間に我らがしなければならぬ他のこと……  やはり、その間に勇者の足止めか……」  ようやくまともな思考になった魔皇帝に、安堵した悪魔伯爵が具申する。 「それもあるにはありますが……  何より、先ずはご近所ダンジョン主を集めてお別れ会をしなければ……  更には引っ越し先のご近所ダンジョンに配る引越し蕎麦の手配……  加えて、全兵卒に配布する引越しの記念品を準備しなければいけませんし、建設予定地の地鎮祭と建前の際に撒くお菓子も必要かと……」 「……やることがいっぱい過ぎる」
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