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それからのわたくしは、王子にふさわしくある為、勉強も礼儀作法もみっちりと身につけるべく精進して参りました
もともと体が弱く引きこもりがちだった為、パーティーや祝賀会等には、ほとんど参加する事はなく、身につけたダンスや淑女としてのたしなみ等を、なかなか披露する事が出来ずにおりました
それでも半年に1、2度は王室の主宰のパーティーには、必ず足を運ぶ様にしておりました
ですが、あれ以来フェリックス王子とは2度と会う事はありませんでした
そしていつも落胆のあまり、パーティーの途中で体調をくずして退席してばかりおりました
それでも社交界では、
シルバーブロンドの美しい髪、透ける様な白い肌、吸い込まれそうな碧い瞳、口づけしたくなる愛らしいピンクの唇 ヴァルデリア王国で1番美しい公女と噂され、
又、その反面ニコリともしない無愛想な、可愛げがなく気位の高い『氷の公女様』とも呼ばれておりました
そして、16歳を迎えた春
わたくしは社交界デビューを果たす事となりました
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