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彼は、愛する彼女のそんな身の上話に耳を傾ける事を決して厭わなかった。
彼女は両親へ、一番の得意料理であるカレーを
振る舞うと
『私は彼とデートに行って来るから、後は夫婦水
入らずの時間を楽しんでね。』
と言って家を後にした。
彼女は料理を作る仮定で、睡眠薬を盛っていた。
盲目の両親はカレーを食べる際、ルーとライスを
混ぜて食べるのを習慣としていた為この方法が
一番的確と考えたのだ。
二時間後、彼女が帰宅するとまんべん無く睡眠薬の混ざったカレーを食した両親は皿に顔を突っ
伏して寝ていた。髪を強く引っ張り、肩を激しく揺すっても起きない程熟睡状態であった。
彼に手伝って貰い、彼女は両親の遺体を庭に
埋めると確信を帯びた笑みを浮かべた。
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