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人格エクスチェンジ
家に帰り、PCを立ち上げる。
文書作成ソフトを開き、タイトルに「引っ越し」と書いて、ウンとかスンとか唸ること2時間。
いい感じに眠くなってきて、私は抗うのを止め、寝ることにした。
そして夢の世界に入り込むと、私は魔法使いになっていた。
そこでの私は、どうやら一つの魔法しか使えないらしい。
それは、
人格を入れ替える魔法。
つまり、
人格の引っ越しをする魔法。
いわゆる、
人格エクスチェンジだ。
犯罪者たちが列を作り、私にそれを求めてくる。
犠牲になるのは、気弱そうで罪とは無縁そうな人たち。
ああ、これは夢だなと思いつつ、もしも明晰夢なら宿題の手がかりになるんじゃないかと思えた。
この夢で得た経験は、単なる引っ越しの経験談ではない。うまく書けば物語になる。
私は観察するように、夢の中で犯罪者の人格エクスチェンジに協力していった──。
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