⭐︎⭐︎第六話⭐︎さようならエスタータウン⭐︎⭐︎

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「武内さん......まさか、記憶が......?」  紗倉は俺の抱擁を解いて俺の顔を見る。  俺は静かに頷く。  紗倉は一瞬動きを止めて、俺を突き放した。 「武内さんが”そう”なら、むしろ私は逃げるわけにはいきません。私の戦う場所は、ここなんです」  紗倉は巨大なめこに向かって駆け出す。  途中、一度振り返って俺にこう言った。 「絶対、待っていてください!」 (紗倉......) * 「もう良いですか?」  痺れを切らしていた引っ越し業者の人々に、俺は土下座した。 「キャンセル、お願いします!」
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