⭐︎⭐︎第三話⭐︎天使降臨⭐︎⭐︎

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* 『結は恒星高校の1年生で、両親を交通事故で亡くし、天涯孤独にも関わらず、学費を自分で稼いでいて偉いクマ。今日も友達からの遊びの誘いを断って汗水流して働くなんて人類の鏡クマァ〜』 (コイツ、魔法少女のプライベート全部喋るなぁ)  この妖精、油断しているのか俺が見えていることには気付いて居ないらしいが、めちゃくちゃ喋るので俺は魔法少女についてかなり詳しくなっていた。  17歳、9月9日が誕生日の乙女座なA型なこと。  好きなフルーツはさくらんぼ。スイーツも好きで特にホイップクリームがたくさん乗ったケーキが好きなこと。  貧しいため廃棄商品をコッソリ店長から分けてもらっていること。(※本部には絶対にナイショだ!)  店長(俺は居眠りポケ⚫︎ンによく似ているためカ⚫︎ゴンと内心呼んでいる)からは真面目な働きぶりで目を掛けられているが、シフトの途中で急に姿が見えなくなったり、遅刻したりすることでちょっと立場が悪くなったりしている、などなど。 (そりゃそうだよな)  だって、この街が巨大菌類怪獣に襲われたとき、現場に駆けつけてこの街を守っているのは彼女ひとり。だけど、誰も彼女がこの街を守っていることは知らないのだから。 “紗倉ちゃん、今日も遅刻!?” “すみませんっ、すみませんっ”  こんな光景を何度か俺は見てきた。店長も怒りたくはないのに怒らざるを得ない。だから、俺は次第に魔法少女に肩入れがしたくなっていた。
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