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「ねぇ、アレ見て‼︎すごい雲‼︎」
教室の中、窓側にいた女子たちが騒ぎ出す。
ふと目を向けると空に虹色の雲が広がっていた。
「彩雲だ…」
俺は教室を飛び出した。非常階段を駆け上がって携帯カメラで撮影し、それをすぐに成美に送った。
君もきっと見てるって分かっていたけど、それでもどうしても…俺が見たのと同じのを君にも見て欲しかったんだ。
「…ははッ」
同じタイミングで成美からも画像が届いた。
俺が君にと思った様に、君も俺に…そう思ってくれていたんだって事が堪らなく嬉しくて、胸が高鳴った。
今すぐ会いたい。
絶対に誰にも渡したくない…。
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