変化

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変化

「……なんか? 変な音しない!?」 「音……」 「聞こえる……」 「なんか揺れてないか?」 「なになに……地震?」 「崩れたら私達、生き埋めになるわよね!」 「ヤバい! 逃げろーーー!!!」 「逃げられないわよ!!!」 ゴゴゴゴゴゴゴオォォォォ!!!! 「うわぁぁあーーー!!!」 「きやゃぁぁぁーーー!!!」 * * * 「ラット、大賢者! ダンジョンはどのくらい広がったの?」 『ただいま5階層まで広がったのを確認しました。』 「5階層か…… そのくらい、あの人数ならすぐに到達するぞ!」 「何か足止めする方法は無い?」 「冒険者にモンスターを当てるんや!」 「ラット! お願い……」 「今すぐに作成出来るのは、スケルトンだけやな…… 火力的には頼りないが、居ないよりはマシやな! とりあえず、モンスターの方はオレに任せ!」 「助かる! 大賢者さん……」 『ただいま冒険者達が2階層に進出したので、3階層を迷路へと変化、改造します!』 「お願い!!! そしたら、僕は外に出て4階層を錬金術で塞いで来る!」 そして、各々出来る事を必死に行った! * 「大賢者! 迷路が突破された!!!」 『もっと、多くのモンスターを作成して下さい!』 「ヤバい! 4階層の壁を壊そうとしてるぞ!!!」 『追加で階層を増やします!』 「宝箱に財宝を入れて送れば、少し足止めになるかな???」 「分からんが……出来る事は、やってみー!」 「分かった!」 * 「今、何階層まで増えた!?」 『ただいま8階層まで……もうすぐ9階層が構築されます!』 「ヤバい! こんなに忙しくなるとは、思っていなかった……。」 「泣き言、言ってる暇があるなら手を動かせ!!!」 「ごめんなさい……」 『ダンジョンが10階層になりました。』 「こっちも強いモンスターを作成出来るようになったでー!!!」 「これなら、何とかなるかな!?」 「何とかするんや!」 「はい! ネズミ先輩!!!」 「ネズミ先生や!」 * * * 『ダンジョンが30階層になりました。』 「ここまで来れば……」 「そうやな……ダンジョン自体も、かなり複雑になったから。」 「大丈夫だよね……」 『アイテムを大量に放出した効果もあり…… 冒険者達が引き返して行きます!』 「何とかなったみたいやな……」 「一時は、どうなるかと思ったけど…… 何とかなって、よかったね。 とりあえず、休憩しよう!」 『まだです!』 「まだやな!」 「何が?」 「今のうちに、ダンジョンの階層と作成モンスターを増やしとくんや!」 『備えあれば憂いなしです!』 それから僕達は、不眠不休でダンジョンの改装を行った…… * * * 「ラット……ダンジョンはどう?」 「今は、50階層を超えたから! もう冒険者は、ここまでは簡単には来れないと思うぞ。」 「それなら、良かった。」 「それより! ラク、これ見てや!」 そう言われて、モニターを覗き込んで見ると…… 沢山の冒険者達がダンジョン内でモンスターと戦闘をしている姿が見てとれた。 「何か、面白い人達でも居るの?」 「コイツら……めっちゃオモロいんやで!」 そこには、男女複数人のパーティーが映し出されていた。 「何が、そんなに面白いの?」 「コイツら、ダンジョンをデートスポットと でも思っているのか! めっちゃくちゃイチャ付きながらダンジョン探索しとるんや! あいのりか何かと勘違いしてるんちゃうかな!」 「そう言う事は、ピンクのバスの中だけにして欲しいよね。 でも、良く無事だね……!?」 「ああ……コイツらのリーダーが、めっちゃ頑張ってるからな! コイツが居なかったら、とっくに全滅しとるだろうな。」 「それは、それは……苦労してるだろうな! そう言う人を見ると応援したくなるよね。」 「なら、近くに宝箱でも送ってやるか!?」 「それ良いね。 送ろう! 送ろう!!!」
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